2021年11月度 衛生委員会からのお知らせ

従業員 各位

日頃のご精勤に心より感謝申し上げます。

11月度の衛生委員会の資料になります。

11月度のテーマは

「脳梗塞とは?予防のために知っておくべき基礎知識」です。

皆様に置かれましては、是非とも健康に留意いただき、

業務に努めていただきたいと考えております。

ご安全に!!

2021年11月度 

衛生委員会資料

産業医 坂井 伸好

脳梗塞とはどのような病気なのか

 

脳梗塞の種類と原因

脳梗塞とはどのような病気か、その特徴と原因について解説しています。血管の詰まり方によって分類されるラクナ梗塞・アテローム血栓性脳梗塞・心原性脳塞栓といった種類についてもチェックしておいてください。

それぞれの脳梗塞の原因は、ラクナ梗塞が細い脳血管が狭くなって詰まること、アテローム血栓性脳梗塞が太い血管がコレステロールなどによって動脈硬化になること、心原性脳塞栓が心臓の異常が原因で作られた血栓が脳血管に詰まることです。種類によって原因は少しずつ異なりますが、いずれも、「血液がドロドロになり血栓を作ること」という点で一致しています。

脳梗塞の種類と原因について詳しく知る

発症リスクが高い人の特徴

脳梗塞になりやすい人には、高血圧・糖尿病・心房細動(不整脈)など共通した特徴が見られます。それぞれの症状・特徴と、脳梗塞の発症リスクとの関係についてまとめています。

「脳卒中治療ガイドライン2015」によると、脳梗塞の危険因子は7つあると記載されています。すなわち、高血圧、糖尿病、脂質異常症、心房細動、喫煙、飲酒、炎症マーカーが、脳梗塞の発症に大きな影響を及ぼすのです。これらの7つの危険因子に加え、加齢や肥満、ストレス、痛風、高尿酸血症などが加わると、さらに脳梗塞発症の確率は高まるので、生活習慣に気を配ることも大切です。

脳梗塞の発症リスクが高い人の特徴について詳しく知る

脳梗塞の前兆と初期症状

脳梗塞を発症する前に見られる兆候(前兆・予兆)や初期症状について解説しています。ろれつが回らなくなる・片方の手足に力が入らなくなるなど、日常的に意識しておきたい具体的な前兆や予兆についてもまとめました。

これらの兆候は、「一過性脳虚血発作(TIA)」と呼ばれる症状で現れることが多いとされています。症状は一時的ですぐに回復してしまいますが、経験した方は高い確率で脳梗塞を発症するので注意が必要です。症状のチェックは「FAST」というチェック項目で行えますが、自覚症状がないかくれ脳梗塞の可能性もあるので、予防と改善のためには食生活などを根本的に見直す必要があります。

脳梗塞の前兆と初期症状について詳しく知る

行われる検査

CT・MRIなど、脳ドックなどの検査で行われる検査項目と、脳梗塞の発症後に行われる検査内容について解説。それぞれの検査で分かる症状についても知っておきましょう。

脳ドックには様々な形態があり、画像診断をするものとして、CTMRIMRA、らせんCTが挙げられます。さらに、超音波による頸動脈検査、心電図検査、血液検査、尿検査でも脳梗塞のリスクを確認することは可能です。また、万が一脳梗塞が発症した場合は、体の動きの検査、全身の状態を診る検査、前述の検査項目などで種類の特定などを行います。

脳梗塞の検査について詳しく知る

主な治療方法

薬物治療・手術・リハビリテーションと、脳梗塞の主な治療方法をまとめています。一般的な治療スケジュールと治療費の目安についても調べていますので、ぜひ参考にしてください。

一般的な脳梗塞の治療法は、「経静脈血栓溶解療法(t-PA治療)」「動脈内血栓溶解療法」「血管内治療」「抗血栓療法」の4つが代表的です。最も効果的だとされるのは経静脈血栓溶解療法ですが、発症からの時間経過によって治療法や使用される治療薬は変化します。治療が終了した後は、脳梗塞再発予防の治療薬として、アスピリンなどの薬剤が処方されるでしょう。

脳梗塞の主な治療法について詳しく知る

入院期間と治療費

脳梗塞を発症して入院する場合、平均してどれくらいの入院期間になるのか、また治療費はどれくらいかかるのか調べてみました。治療費の公的サポートについても紹介しています。

脳梗塞は回復後にリハビリが必要になるため、入院期間が長い疾患だとされており、平均入院期間は約113日です。それに伴って、治療費の負担が大きい疾患でもあり、平均の自己負担額は約18万円にものぼります。さらに、病院のサービスや入院のための生活用品代も別途必要です。負担を減らすためには、高額療養費制度や傷病手当金を利用すると良いでしょう。

脳梗塞の入院期間と治療費について詳しく知る

その予後と懸念される後遺症

脳梗塞の発症後に起こり得る後遺症と、そのリハビリ内容について解説。後遺症の軽重を問わず、速やかにリハビリテーションを行うことが大切です。

脳梗塞で頻繁に起きる後遺症としては、麻痺、痙縮、拘縮、言語障害、記憶障害、しびれ、めまい、廃用性症候群などです。これらの後遺症を改善していくことも大切ですが、最も大切なことは再発の予防。再発を予防するためには、日常生活を見直して、食生活や生活習慣の改善を図っていくことがポイントです。さらに、適切な治療で最大70%再発リスクを減らせます。

脳梗塞の予後と懸念される後遺症について詳しく知る

脳卒中とは

脳卒中と脳梗塞の違いはあるのかについて解説。「脳卒中」というのは、脳の血管に対して、異常が起きる病気・症状の「総称」です。ここでは症状別に脳卒中の種類を説明します。

「脳卒中」という疾患の中に含まれるのは、脳の血管が詰まる脳梗塞、脳血栓症、脳梗栓症、一過性脳虚血発作に加え、脳の血管が破裂する脳出血、くも膜下出血の合計6つです。脳卒中の原因はいくつかに分かれますが、生活習慣に起因している部分も大きいことが特徴的。増加傾向にある脳梗塞を予防するためには、食生活の改善やサプリの活用が必要でしょう。

脳梗塞と脳卒中の関係について詳しく知る

脳出血とは

脳梗塞と脳出血の違いや予防法、原因、治療法などをまとめているページです。脳出血も脳梗塞も、「脳卒中」の種類のうちのひとつ。脳出血とは、脳の血管が破れることで起こる病気です。

脳出血が起きる原因としては、高血圧が高い割合を占めると言われています。血圧が上がった瞬間に血管が破裂することが多いため、脳出血を予防することは、高血圧を予防することと同様です。高血圧は喫煙や飲酒、運動不足、肥満によって引き起こされますが、最も大切なことは食生活の見直し。それに加えて、健康食品などを利用するのもひとつの方法でしょう。

脳梗塞と脳出血の関係について詳しく知る

くも膜下出血とは

日本人が発症する病気・症状として、よく耳にする「くも膜下出」は、脳梗塞と同じ「脳卒中」の種類のひとつです。脳梗塞との違いや治療法、原因などをまとめています。

くも膜下出血の最大の原因は、血管に「脳動脈瘤」というこぶができることです。発症した場合はネッククリッピングという手術が行われますが、再発の可能性も高いのがくも膜下出血の特徴。予防をするためには、血圧や食事の管理と禁煙がポイントです。また、3040%の人に初期症状が現れるとされているので、これらの症状を見過ごさないようにしてください。

脳梗塞とくも膜下出血の関係について詳しく知る

動脈硬化とは

脳梗塞の原因となる動脈硬化について、原因、症状、治療法などをまとめました。動脈硬化は、脳の病気・症状のほかにも、さまざまな病気を引き起こす危険因子であり、注意が必要です。

動脈硬化には、「アテローム性粥状動脈硬化」「中膜硬化」「細動脈硬化」の3つがありますが、中性脂肪やコレステロールの蓄積、高血圧などが原因となります。動脈硬化は少しずつ進行していくため、予防には運動や食事、禁煙などの生活習慣の改善が必要です。動脈硬化は脳梗塞を引き起こす大きな要因となるので、血液の状態を健康に保つようにしましょう。

脳梗塞の原因・動脈硬化について詳しく知る

脳梗塞が起こりやすい時間帯

脳梗塞が起こりやすい時間帯があることを知っていますか?血流の流れが悪くなる、血圧が高くなるなどの時間帯で、発症リスクが高まるのです。予防・対策と合わせてチェックしてください。

脳梗塞が最も起きやすい時間帯は、「午前4時から12時」だとされているため、多くの方が目が覚めたときに脳梗塞を経験します。この時間帯に発症しやすい理由は、就寝中に血圧が低下すること、水分の摂取量が少ないこと、起床時の高血圧などが絡み合うからです。この時間帯の脳梗塞を予防するためには、眠る前や起床時、入浴前後の水分補給を徹底してください。

脳梗塞が起こりやすい時間帯について詳しく知る

脳梗塞が起こりやすい季節

脳梗塞が発症しやすい季節はいつなのか?についてまとめました。実際に、どのようなシーンで気を付けなければならないのか、生活習慣の改善点など、分かりやすく解説しています。

脳梗塞を発症しやすい季節は、「68月」です。主に夏場となりますが、夏は汗をかくため体内の水分量が減り、血液がドロドロになりやすいからだとされます。そのため、定期的に水分補給を行うことが重要で、喉が渇く前に水分を摂るようにしましょう。また、水分補給と併せて、食生活などの生活習慣を改善し、健康な体を維持することも大切です。

脳梗塞が起こりやすい季節について詳しく知る

脳梗塞発症後の介護

おさえておきたい「高額介護合算療育費」の申請についてや、介護保険を利用したサービスの種類と利用法をはじめ、リハビリ生活を支える注意点などを説明しています。

「高額介護合算療育費」とは、介護保険と医療保険の自己負担額が一定以上になった場合、還付が受けられる制度です。また、脳梗塞の後遺症が残った場合には、介護保険を利用したサービスなどを受けられることも覚えておいてください。リハビリは家族が長い目で見守ることがポイントですが、生活習慣の改善などで再発予防をサポートすることも必要です。

脳梗塞発症後の介護について詳しく知る

脳梗塞とうつ病の関係

脳梗塞後にかかりやすい、うつ病について解説。脳梗塞後は、生活環境のストレスや脳自身の障害によって、脳梗塞患者の実に24割がうつ病を発症してしまうと言われています。

うつ病が引き起こされるのは、脳梗塞によって、脳の気分を司っている部分に障害を負うことがあるからです。また、後遺症で以前と異なる生活を強いられることも原因のひとつ。脳梗塞によるうつ病は気づかれにくい傾向があり、放置された場合、リハビリによる回復の速度も低下します。その場合、再発予防のための栄養補給に加えて、うつ病の治療も必要となるでしょう。

脳梗塞とうつ病の関係について詳しく知る

なぜ日本人に脳梗塞が多いのか

統計的にみて日本人には脳梗塞を発症する人が多いと言われています。脳の血管が原因で死亡する人の数は日本人の死因の上位にあるもの。「なぜ日本人に脳梗塞が多いのか」それは日本人の食文化と深いつながりがあります。発症してしまうと後遺症などのリスクが高まる脳梗塞。なぜ、日本人には脳梗塞を発症してしまう人が多いのでしょうか?その原因を紐解いていきましょう。

日本の中でも、特に脳卒中発症率が高いのは「岩手県」です。これは、塩分摂取量の多さ、肥満率と喫煙率の高さに由来すると考えられます。実際に、肥満と塩分過多によって引き起こされる高血圧は、脳卒中のリスクを各段に上昇させる原因です。日本では年間約29万人が脳卒中を発症しますが、その半数以上が死亡、もしくは要介護状態になるため、日頃の予防が欠かせません。

日本人に脳梗塞が多い理由ついて詳しく知る

脳梗塞の合併症についてまとめ

脳梗塞の合併症は多岐に渡りますが、その中でも特に発症する確率が高いと言われている、肺炎、潰瘍、心不全、肺塞栓の4つについてご紹介しています。なぜ脳梗塞の合併症として発症するのか、どの様な症状が出るのか、理由と症状について解説します。

肺炎や潰瘍は脳梗塞の後遺症によって引き起こされる合併症で、麻痺による誤嚥、後遺症があることのストレスなどが原因となります。一方、心不全は脳梗塞と深い関係性のある合併症で、2週間目以降から注意する必要があります。そして、脳血管障害によって引き起こされる肺塞栓は、脳梗塞発症後1か月以内に発症する確率が高いため、脳梗塞再発予防と同様に気を張らなければなりません。

脳梗塞の合併症について詳しく知る